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東京の公証役場
離島(小笠原諸島)の公証相談

東京公証人会は、平成13年11月から、公証人がNPO法人司法過疎サポートネットワーク
「小笠原くらしの法律税金相談・法律教室」に参加するようになり、
平成16年度からは、会として組織的に公証人を小笠原諸島に派遣するようになり、
現在に至るまで、毎年、継続して、小笠原諸島において公証相談を実施しています。

平成27年2月の小笠原諸島における公証相談

 平成27年2月7日(土)から同月12日(木)の6日間の日程で、公証人2名が、弁護士4名、司法書士4名、税理士3名とともに、小笠原村父島・母島に出張し、父島では奥村交流センターで、母島では村役場支所で、法律・税金・遺言等の無料相談会を行い、滞在中にそれぞれ社会福祉協議会との懇談会で島の実情等を伺いました。
この相談会は、平成13年2月から行われており、平成15年からは特定非営利活動法人司法過疎サポートネットワークが主宰し、平成13年11月から東京公証人会の公証人も同行しています。各島の実情や戸籍・登記等の問題点等については、同NPO法人理事後閑一博司法書士の「東京島しょ部における司法過疎対策-伊豆諸島・小笠原諸島」(月報「司法書士」2016年12月号16頁)に詳しく紹介されています。

武蔵野公証役場公証人  松本光一郎
高田馬場公証役場公証人 中村  明

外洋の鯨
送別船による見送り風景

平成26年7月の小笠原諸島における公証相談

 平成26年7月7日から同月12日までの日程で、東京公証人会所属の公証人2名が、弁護士らと共に、小笠原村の父島と母島に赴き、公証相談や公正証書の作成などを行いました。
 小笠原村父島の人口約2000人、母島の人口約500人ですが、裁判所や法務局などはなく、司法サービスを受けるためには、片道25時間半の船便を利用するしかない離島です。そのため、平成13年2月から、弁護士・税理士・司法書士らで組織された「小笠原サポート専門家グループ」が、「小笠原くらしの法律税金相談・法律教室」という名称で、毎年2回の無料法律相談等を行っており、これに東京公証人会から派遣された公証人が加わって公証業務を提供してきておりました。これまでの実績は、13年間で、延577人(638件)の相談・事件処理等を行っており、事件内訳として、ほとんどが、税金関係(133件)と親族・相続関係(126件)となっています。特に、父島は、民宿等の経営者の世代交代の時期となっていて、事業継続を意図する遺言作成の需要が少なくありません。
 今回作成した遺言公正証書2件は、いずれも民宿事業の継続を意図したものでした。また、法律相談2日目に、飛び込みで相談に来た女性が、近日中に離婚して父島を離れるというので、急遽、子供の扶養料支払等についての離婚給付等契約公正証書を作成しました。

杉並公証役場公証人  内尾 武博

丸の内公証役場公証人 大野 重國

咲き誇る鳳凰木
かつおどり

平成26年2月の小笠原諸島における公証相談

 平成26年2月7日(金)から同月12日(水)までの日程で、小笠原諸島に公証人2名が派遣され、父島と母島に分かれ、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士等とともに「小笠原くらしの法律税務相談会」を実施しました。
 父島では、2月8日午後7時から9時までと同9日午前9時から11時30分及び午後1時30分から5時まで、地元の地域福祉センターで、公証人1名を含む4名で法律税務相談を実施しました。2日間で継続案件を含めて13件の相談があり、多くは法律相談で弁護士が対応しましたが、公証人も、相続問題の相談に対応しました。また、母島では、公証人1名を含む5名で法律税務相談を実施し、6件8名の相談を受けました。その際、遺言作成の依頼があり、公証人が急遽持参したパソコンで遺言公正証書を作成しました。
 なお、父島の郵便局など金融機関に面談したところ、最近遺言作成の相談があり、相談会を定期的に開催しているのであれば、その利用を案内したいとのことでした。そこで、少なからず公証業務に対するニーズがあることを実感しました。

日本橋公証役場公証人 長井 博美
八王子公証役場公証人 丸山  恭

夜明山慰霊塔

平成25年7月の小笠原諸島における公証相談

 われわれ公証人2名は、平成25年7月10日(水)から同月15日(月)までの日程で小笠原村に派遣され、同父島及び母島で「小笠原くらしの法律税務相談」を実施しました。公証人のほかには弁護士、税理士、司法書士が参加しました。
 参加者は父島班と母島班に別れて公証人もそれぞれの班に1名ずつ加わり、まず父島班は、11日及び12日に地域福祉センターで相談会を行い、2日間で合計13名の相談を受けました。そして、12日夕方、1時間にわたって「公証人による公正証書遺言のすすめ」と題して講演を行いました。
 一方、母島班は、11日及び12日に村役場母島支所で相談会を行い、その際、尊厳死宣言公正証書の依頼1件があり、公証人が同公正証書を作成しました。なお、遺言の依頼もあったのですが、資料が足らなかったので、遺言者本人による自筆証書遺言の作成となりました。その後、12日夕刻、「公正証書遺言作成のすすめ」と題して1時間の講演を行いました。
 今回の小笠原派遣の結果としては、父島での公証人の講演は、参加者は少なかったものの活発な質問を受け、また、母島での講演では、参加者から「相続や遺言に関心があっても、この種の講演を聴く機会がなく、本日の講演は大変役立った。」との感想をいただき、有意義な離島出張となりました。

立川公証役場公証人 榊 五十雄

杉並公証役場公証人 内尾 武博

パパイヤにめじろ
母島山中の砲台

平成25年2月の小笠原諸島における公証相談

 平成25年2月8日から13日までの6日間の日程で、公証人2名が東京都小笠原村父島と母島に出張し、特定非営利活動法人司法過疎サポートネットワークの弁護士3名、司法書士2名及び税理士3名の方々とともに「第24回小笠原くらしの法律税金相談」を実施しました。
 参加者は、父島班と母島班とに分かれ分担して相談を受け、父島における法律税金相談は、到着日の9日午後7時から午後9時までと翌10日午前9時から午後5時まで、「小笠原村地域福祉センター」において行いました。19件17人の相談があり、公証業務としては、事前に依頼を受けていた相談者2人の遺言公正証書2通を作成しました。
 母島における法律税金相談も、父島と同じ日程で「小笠原村母島支所」において行い、10件8人の相談がありました。遺言の相談が、2件2人ありましたが、作成は次回に引き継ぐことになりました。
 公証人の派遣は島民にとって非常にありがたいとの地元関係者のお話しもあり、また、人口489人(しかも、平均年齢は若く、子供の人口の方が多い。)の母島で8人の相談者が来訪したということ、相続人等が全国に散在している島民の方々もあって遺言公正証書作成の必要性は高いこと等々を考えると、公証人の小笠原村出張の意義は大いにあると思います。

八王子公証役場公証人 丸山  恭

武蔵野公証役場公証人 松本光一郎

イソヒヨドリ
その他離島の公証相談
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