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東京の公証役場
離島(小笠原諸島)の公証相談

令和4年9月の小笠原諸島における相談

 令和4年9月21日から26日までの日程で、第42回小笠原くらしの法律税金相談・法律教室が実施され、父島の地域福祉センターにおいて相談会を実施する父島班(弁護士2名、司法書士1名、税理士4名、公証人1名、ゲスト3名)と、小笠原村役場母島支所において相談会を実施する母島班(弁護士1名、税理士2名、公証人1名)の2班体制で行われました。
 今回は、新型コロナウイルス感染症の状況から、相談会のみにとどまり、法律教室が実施されなかったことは残念でした。
 父島では、養育費支払公正証書を1件作成した他、遺言公正証書作成等に関する相談1件、後見・事業承継に関する相談1件に直接携わりました。
 なお、同遺言公正証書については、令和5年2月に実施予定の第43回小笠原くらしの法律税金相談・法律教室の際に作成することとなり、帰京後、同相談・法律教室に参加予定の公証人に対し、引継ぎを行いました。
 養育費支払公正証書を作成した1件を含め、相談件数は合計16件ありました。
 母島では、母島到着日の9月22日午後6時から午後8時までと、翌23日午前9時から午後1時までの合計6時間でしたが、この間、合計5件の相談があり、公正証書の作成に関連する相談も2件ありました。
 小笠原への移動手段は片道約24時間を要する約6日に1便の船便のみであり、島で暮らす人々にとって、裁判や調停等の司法サービスにアクセスすることが容易ではない上、法律問題等につき専門職に相談し、助言を受ける機会も限られており、法律・税務の様々な立場の専門家が集まって相談を受け、必要に応じて公正証書の作成その他のサービスの提供を行う相談会開催の意義は極めて大きく、長年にわたり、相談会に参加している専門家に対する島民の皆様の信頼の厚さも感じられました。東京公証人会としても、引き続き、相談会に参加していくことが重要と感じました。
 空き時間には、南島訪問など、世界自然遺産に指定された小笠原の美しい自然に触れる機会もあり、固有種に恵まれた独自の生態系とこれを守るための人々の活動を知ることができるなど、有意義な時間を過ごすことができました。

上野公証役場公証人 加藤 朋寛

神田公証役場公証人 田中 寿生

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