
令和6年9月6日の神津島における公証相談
令和6年9月6日(金)に神津島で行われたNPO法人司法過疎サポートネットワークによる「無料法律税金相談会」に公証人として参加いたしました。
今回の相談会には、弁護士1名、司法書士1名、税理士3名と公証人である私の6名が参加しました。
9月5日夜、竹芝桟橋から上記NPO法人所属の弁護士、司法書士、税理士、とともに、大型客船(さるびあ丸)に乗船し、約10時間の船旅で6日朝8時50分頃神津島港に到着しました。到着後、神津島村役場を訪問し、神津島村長、総務課職員らにあいさつをした後、相談会の会場である開発総合センターに移動し、午前10時から午後4時まで相談会を実施しました。開発総合センターの研修室を相談会場とし、相談内容に応じて弁護士、司法書士、税理士らが2名~3名で相談に応じました。
今回の相談会では、4件の相談があり、私も弁護士、司法書士、税理士とともに、親の借金と相続の問題、遺言、土地の境界の問題など3件の相談に対応しました。
事前に神津島村役場のご協力を得て、役場の広報誌やホームページ、防災放送での呼びかけもお願いし、当日にも防災放送で案内していただき、事前にご相談の予約を承っていた方々のほか、当日、この相談会の実施を聞きつけて相談にこられた方もいらっしゃいました。
今回の相談会では,相談会終了後、午後4時から午後5時まで,「遺言作成と相続の豆知識」という題で無料法律教室を開催し、5名の島民の方に参加していただきました。日本公証人連合会作成のDVDを再生した後、司法書士、税理士らによる寸劇を交えた相続に関する基礎知識を解説した後、公証人が遺言の作成方法、特に遺言の必要性が高いケースなどについて解説しました。参加者はメモを取りながら真剣に聞いておられました。
また、今回は、公正証書を作成する事案はありませんでしたが、窓口となっているNPO法人に相談内容のあらましとともに離島での公正証書作成のご意向をお伝えいただければ、必要な準備をした上で、公証人が島を訪問した機会に公正証書を作成することも可能な場合があります。ぜひ,こうした公証人が離島に訪れる機会をご活用していただけますよう、お願いします。
板橋公証役場公証人 木村 匡良

