
令和2年10月の八丈島における公証相談
1 期間
令和2年10月22日(木)から24日(土)まで
2 行程
⑴ 10月22日(木)
午後10時30分 東京・竹芝を出航(東海汽船便)
⑵ 10月23日(金)
午前9時 八丈島桟橋に到着
午前11時から午後5時 八丈島町役場で無料法律税金相談会
夜、懇親会
⑶ 10月24日(土)
午前 自由時間
午後2時 八丈島空港出発(全日空便)
午後3時 羽田空港到着
3 業務内容(無料法律税金相談会)
⑴ 概要
弁護士1名、公証人1名、税理士2名、司法書士2名及び土地家屋調査士1名の合計7名が、相談業務を担当した。相談者は延べ11名となり、相談内容に応じて適宜、担当者を決め、3班に分かれて相談に応じた。公正証書に関する相談は、合計3件あった。
⑵ 当職が担当した公正証書に関する相談の内容
ア 遺言公正証書作成の相談 2件
イ 離婚給付公正証書に関する相談 1件
4 一般的感想
今回の相談会は、新型コロナ感染症の影響が心配されたが、幸い無事開催の運びとなった。
八丈島は、羽田空港から航空便があるが、八丈島空港は、強風や視界不良による欠航、あるいは羽田への引き返しが少なくないため(設置されている計器着陸装置の性能が低いことも一因と思われる。)、安全を期して往路は船便を選択した。八丈島までは竹芝桟橋から12時間の船旅となる。乗船の際には、体温を計測し、問診票に記入して提出した。東京湾を出ると、立っていられないほど強く揺れたが、酔い止めを飲んで寝ってしまったため、幸いひどい船酔いにはならずにすんだ。
八丈島は暖かく、蒸し暑いと感じるほどで、東京とは相当に気候が異なる。小笠原諸島ほどではないが、南国との印象を受けた。
今回は法律税金相談会のみで、法律教室等のイベントは特に開催しなかった。しかし、相談会は盛況で、絶えることなく相談者が来られ、準備した2室の相談室だけでは足りなくなり、急遽、相談室を一つ増やして何とか対応した。このように、島民の方々の法律税金相談のニーズは確実にあり、公証人として、微力ながらもお役に立てているのではないかと思う。他の業種の専門職と協力しての司法過疎問題への取り組みの重要性を改めて認識し、意義深い相談会であった。また、他の業種の専門職との交流は、刺激を受けたり、勉強になったりすることが少なくなく、その意味でも意義深いと感じた。
浜松町公証役場公証人 田村 眞