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東京の公証役場
会長挨拶

会長挨拶

東京公証人会
一般財団法人東京公証人協会

会長 原 啓一郎

このたび、東京公証人会の会長に就任いたしました、原啓一郎と申します。

公証人は、法務大臣から任命を受ける、広い意味での公務員であり、法的紛争を未然に防ぐため、公正証書の作成、私署証書の認証、株式会社等を設立する場合の定款の認証、確定日付の付与等、様々な業務を行っております。その業務には高度な法的知識を必要とするため、裁判官・検察官・弁護士等の法曹資格を有する者や、法務局長等の経験者から就任します。

全国には500名余りの公証人がおりますが、東京公証人会は、会員数114名(令和8年4月1日現在)を擁し、都内にある45箇所の公証役場で公証人が勤務しております。

公証人の業務の主なものとして、公正証書の作成が挙げられますが、この公正証書の大きなメリットの一つとして、金銭債権について、金額の特定等一定の要件を充たせば、万一不払があっても、いちいち裁判に訴えることなく、公正証書をもって強制執行をすることができる、ということが挙げられます。このことから、貸金や、離婚の場合の養育費の支払等について、公正証書が幅広く利用されています。

また、最近、「終活」、あるいは「相続を争族にしない」といった言葉を耳にする方も多いと思います。高齢化の進展に伴い、加齢による判断能力の衰えや、あるいは死後の財産分け、葬儀等の事務をどうするか等について、悩まれる方も多いと思います。これらに対応するための公正証書としては、遺言はもとより、任意後見契約、死後事務委任、尊厳死宣言、あるいは家族信託等、色々な種類のものがありますので、最寄りの公証役場にご相談いただければ、ニーズに的確に対応できると思います。

従来、公正証書は紙で作成しておりましたが、昨年10月に、公正証書がデジタル化しました。とは言っても、嘱託人からみた実際の違いは、従来は紙の公正証書に筆記用具で署名・捺印していたのが、タッチペンでいわゆる電子サインをすることに変わった程度であり、原本は電子的に作成・保存するものの、嘱託人には、紙で作成した正本・謄本(に相当する書面)をお渡しします(電子的に交付することも可能です)。また、デジタル化に伴い、一定の要件を充たせば、直接対面で作成するのではなく、遠隔地間をウェブ会議で繋いで、いわゆるリモートで公正証書を作成することも可能となりました。契約等の公正証書で、もし双方が公証役場に来所して公正証書を作成することが困難な事情がある場合には、このリモートによる公正証書の作成について、公証役場にご相談ください。

法的な紛争は、起こらないに越したことはありません。無用な法的紛争を避けるために、公正証書の活用は極めて有効です。公正証書のみならず、私署証書認証、定款認証、確定日付等についても、会員一同研鑽を積み、皆様のためにより良いサービスを提供して参りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

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