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  就任あいさつ
東京公証人会会長  井内 顯策
 平成28年度の東京公証人会会長に就任するに当たり、ご挨拶を申し上げます。  東京公証人会は、東京都内の45か所の公証役場で公証業務を行う公証人107名の組織です。公証人は、裁判官や検察官を経て法務大臣によって任命された一種の公務員で、東京法務局に所属しています。
 公証制度は、1886年(明治19年)の公証人規則に起源を有し、以後、今日まで予防司法のためこの制度が培われてきました。予防司法とは、紛争が生じてしまった後で裁判をするなどして解決を図るのではなく、紛争が生じる前に法律の専門知識を有する公証人が相談を受けて法律面などからのチェックをして公正証書を作成することなどにより紛争を予め防止するものです。裁判となりますと、費用と時間と労力あるいは精神的負担がかかりますが、その必要が生じないように予め準備するのが予防司法です。予防司法の方が結果として費用、時間、労力、精神的負担が少なくて済むことになります。
 私たち公証人は、国民の権利保護と私的紛争の予防の実現を使命としています。一人ひとりの公証人がこの使命に基づいて、市民生活におけるトラブルを少しでも少なくするため、「公証」という職務を通して社会に貢献したいと思っています。  明治期の公証制度の発足に際し、明治22年4月に司法省で行われた公証人に対する研修において、当時の司法次官は、「公証人は、子を可愛がる母の様なもので…嘱託人に対して慈愛の念を持たなければなりません。」と諭されています。私は、この言葉は予防司法の真髄を言い表したものであり、私ども公証人はかくありたいと考えています。
 公証人の主な職務を三つほど、具体的に挙げてみたいと思います。
 第1に、「公正証書の作成」です。
 公証人の前で契約や合意の内容を確認して公正証書を作成しておけば、高い証拠力(証明力)が確保されますので、私人間の紛争を未然に防止することができます。また、強制執行認諾文言を公正証書に定めておけば、債務者が債務を期限までに約条どおり履行しないときは、一々裁判を起こさないで強制執行ができますし、それが債務者に対する約定を守ろうとする動機づけにもなります。最近では、社会の超高齢化、核家族化、家族関係の変容などを背景に、遺言や離婚給付契約等に公正証書が利用され、遺言公正証書や任意後見契約公正証書を作成する方が増えています(全国における最近10年間の遺言及び任意後見契約の公正証書件数の推移をみると、遺言公正証書については、平成17年に6万9000件台であったのに対し、以後増加し、同27年には11万件を突破し、また、任意後見契約公正証書は、同17年には4800件であったのに対し、これも以後増加し、同27年には1万件を突破しています。)。遺言は自書でもできますが、公正証書遺言にすれば、法律専門家としての公証人がその内容を精査・確認して作成しますので、その証明力は高く、相続財産をめぐる争いは格段に少なくなります。また、家庭裁判所での検認手続(遺言者の死亡後に、遺言者の保管者が遅滞なくこれを家庭裁判所に提出し、家庭裁判所から相続人全員に呼出状が発送され、遺言書の現状を確認し、証拠保全する手続です。)も不要なので、より迅速な相続手続が可能となります。しかも、遺言公正証書の原本(データ)は大地震などの災害に備えて二重に保存されますし、遺言検索システムにより誰が何時どこで遺言公正証書を作ったのかを調べることもできます。このほか離婚に際して公正証書を作成しておけば、夫婦間の財産分与や慰謝料の支払、子供の親権や養育費の支払等の合意内容が明確となり、将来の紛争予防につながります。さらに、任意後見契約公正証書の作成によって、任意後見人を定めておけば、将来、認知症などで自分の判断能力が衰えたときの備えとすることも可能となります。判断能力が衰えてしまった場合に財産管理などを後見人にしてもらう制度には、任意後見の他に法定後見がありますが、法定後見は本人の判断能力が衰えてしまったときに後見人を家庭裁判所が選ぶものです。これに対し、任意後見は、本人の判断能力に問題がないときに、本人の判断で本人が信頼できると考える人や団体を予め後見人に選んでおくことができる点にメリットがあります。ちなみに本年4月、成年後見制度利用促進法が国会で成立しました。超高齢化、核家族化などの社会現象を踏まえ、任意後見制度と法定後見制度の利用を促進しようとする法律です。私ども公証人もその趣旨に則り、公証人に託された社会貢献の一環として、任意後見制度の利用促進により尽力したいと考えています。
 第2に、「私署証書(私文書)の認証」があります。
 通例、「署名認証」と呼ばれ、公証人が文書の作成者の本人性を確認し、証明するものです。公証人による認証の効力として、文書の署名又は記名押印の真正を証明し、これによって当該文書の成立を証明する効果があります。最近では、経済活動のグローバル化を反映して、アジア諸国など海外の公的機関や会社等へ提出するものも増えています。
 第3に、「定款の認証」があります。
 実例として多いのは、株式会社の設立時の定款の認証です。あらたに設立される会社に「法人」としての法的人格が認められるためには、公証人が、発起人が作成した定款の内容が関係法令に合致しているか否かを精査した上で認証を行うことにより、会社は法人登記が可能となり、法人登記によって初めて設立が認められ、法人格が与えられることになります。一般社団法人、一般財団法人、弁護士法人・税理士法人・司法書士法人等各種法人も、同様に法人格を得るためには、設立時の定款に公証人の認証が必要とされています。なお、定款については、平成27年10月からは、都内の各公証役場のほか、東京都港区赤坂1−12−32アーク森ビル7階に設けられた「東京開業ワンストップセンター」でも公証人による認証を受けることができます。
 私たち公証人は、以上のような責任ある重要な職務を担当しているので、法律の専門家として、日々法律及び裁判例に留意し、研さんに努めているのはもちろん、社会経済情勢の変化に伴う公証関連の問題事案に適切に対処するために、常設の委員会で公証業務上の諸問題を検討・研究し、その情報を全公証人が共有できるよう努めております。
 また、皆様に公証制度が私的紛争の予防・解決に有効なものであることを知っていただくために、この東京公証人会ホームページや日本公証人連合会ホームページに関係情報を掲載しております。その他講演、相談会等につきましても、一層創意工夫を凝らし、公証制度に関する情報を提供し、公証人と公証制度に対する社会的認知度をより高めていきたいと考えております。
 なお、離島等の遠距離地域の方々への公証サービスの提供という観点から、小笠原諸島に年2回公証人を派遣して臨時の公証業務を行い、また、三宅島等においても公証相談を実施しております。今後とも、皆様への情報をきめ細かく発信し、一人でもより多くの皆様が身近で利用していただける公証人、公証役場であることを目指し、努めてまいりたいと思います。
 最後に、皆様の公証制度に対する一層のご理解とご支援を心からお願いいたします。

以上

一般財団法人 東京公証人協会
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